CRAを辞めたいならタイミングと事前の転職活動が全て【元CRAの経験より】

CRAを辞めたいと思っている人
「CRAの仕事が忙しすぎる…。休日も会社の携帯が鳴るし、施設のCRCとはうまくいかないし。出張が多いのにあこがれて始めたけど、ちっとも華やかじゃなかった。CRAを長く続けるのは体力的に無理な気がする。転職活動で注意すべきことを教えてほしい」。
今回はこういった疑問に答えます。
本記事の内容
・【結論】CRAを辞めたいならタイミングと事前の転職活動が全て
・CRAを辞める絶好の2つのタイミングとは
・CRAをスムーズに辞めるためには事前の転職活動が不可欠
・事前の転職活動で気持ちよくCRAを辞めよう

私は以前、CROでCRA(臨床開発モニター)をしていました。
新規試験立ち上げに関与。50時間を超える残業も体験しました。
出張が多く、かっこいいイメージをもたれるCRA。しかし、激務ゆえに体調を崩したり、精神を病んだりで辞めていく人がいます。
私のいたCROでは2~3年で人が入れ替わっていました。私もその1人です。
今回の記事では、CRAが転職活動で知っておくべき2つのポイントを解説します。
※3分ほどで読める記事です。3分後には転職活動で失敗を避ける本質がわかるようになっています。
【結論】CRAを辞めたいならタイミングと事前の転職活動が全てです
この記事を読まれる方は、激務だったり、施設担当者の対応にストレスを感じたりなどで、CRAを辞めたいと考えている方だと思います。
結論から言うと、
CRAを辞めてスムーズに転職を成功させるためには、とにもかくにも辞めるタイミングが大切です。
そして、2つの重要なタイミングがあります。
辞めるタイミングを間違えると、いざ転職しようと思ったときにも身動きがとれなくなります。
最悪の場合、過労で転職活動をする気力すら奪われる恐れもあります。
CRAをスムーズに辞めるためには、来たるべきタイミングで思い切って辞めること。
勢いとタイミングが全てです。
CRAを辞める絶好の2つのタイミングとは
ここからが本題です。CRAを辞める絶好のタイミングは以下の2つです。
●プロジェクト終了のタイミング
●プロジェクトが忙しくなる前のタイミング
1つずつ説明していきますね。
✔辞め時①:プロジェクト終了のタイミング
プロジェクト終了のタイミングは絶好の辞め時です。
理由は、周囲に迷惑をかけずに辞められるからです。
そして、このタイミングは突然やってきます。
ある日突然、依頼者の方針変更でプロジェクトが終了することがあるのです。
これは私のプロジェクトで実際にあった話です。
わたしはこのタイミングで転職しました。

私は某CROで国際共同治験を担当していました。
その試験が始まって1年ほどたったとき。
依頼者(製薬会社)の決定により、この会社の試験をすべて別のCROに委託することになりました。つまり、委託先CROが別の会社に変わることになったのです。
前例のないCRO【A社】からCRO【B社】へ引き継ぎが発生するなど、現場は大混乱でした。
私のいたCROにとっては、依頼者都合によるプロジェクトの強制終了です。
私はこのタイミングで会社を辞めました。

プロジェクトが強制終了するとわかったとき、上司に退職の意思を伝えました。
CRO移行に伴う引き継ぎには1ヶ月ほどかかりますので、時間的猶予がありました。
プロジェクトが終了するとわかった時点で退職を伝えたので、私を次にどのプロジェクトにアサインするか、会社は決める必要がなく、会社に迷惑をかけずに辞められました。
✔終了が近い試験も同様
上記はまれなケースですが、プロジェクトが終わりに近づくにつれ、人員が減っていく場合も同じです。
誰がプロジェクトに残り、誰が他のプロジェクトにアサインされるのか。
こういった決定はある程度予測できても、予測通りになるとは限りませんし、いつ決定がなされるかわかりません。
プロジェクトの人員縮小の話が出てから、転職活動をするのでは遅すぎる可能性があります。
CRAの場合、複数の施設を担当し、それぞれの施設のCRC、治験責任医師、薬剤部など複数の人とやりとりします。
会社や依頼者の都合でプロジェクトが変わるタイミングをうまく利用できれば、あなたにとっても会社にとっても、発生する引き継ぎは1回ですみます。
自分都合で辞める場合は、会社にとってもう1回、引き継ぎが発生します。
しかも、施設は全国にあり、複数あります。やりづらさを感じないわけにいきません。
つまり、
CRAは仕事で関わる人間が、社内と社外に複数いるため、
なるべく気持ちよく、周囲に迷惑をかけないで辞めるには、タイミングが重要なのです。

これ以外に、プロジェクト終了まで待たずに辞めたいというケースもありますよね?
その場合のベストな辞め時と注意点について、次の項目で紹介していきます。
✔辞め時②:プロジェクトが忙しくなる前のタイミング
プロジェクトが忙しくなる前も辞め時です。
プロジェクトが始まり、忙しくなってからでは、辞めづらいからです。
そして、CRAをしている方ならわかるはず。
自分の担当する施設数、各施設でエントリーする被験者の数によって、同じプロジェクトでもCRAの忙しさは異なるからです。
以下、2人のCRAを例に説明しますね。
CRA①
●担当施設は2施設のみ。エントリーしている被験者の数はプロジェクトの中で最も多い。
●SDVのために週の半分以上は出張。抗がん剤試験なので、休日に発生するSAE対応もしばしば。
CRA②
●担当施設は4施設だが、被験者はまだゼロ。
●医師への安全性報告や治験薬搬入で出張するくらい。
このように、同じプロジェクトでも担当施設の状況によって忙しさは異なります。

まだ忙しくない上記CRA②ケースを例にすると、
次のように状況が一変し、急に忙しくなることがあります。
例:
施設Aで被験者が同時に2名登録した。施設Bでも3名登録。
適格性確認のためにSDVに行かないといけない。
翌日、施設CでSAE発生。夜22時に施設のCRCから電話。
対応で不明な点があり、上司に連絡するけどつながらず焦る。
こんな感じで、CRAがいつ激務になるかは、同じプロジェクト内でも人それぞれです。

忙しいうえ、会社の携帯をプライベートでも手放せないのがCRAです。
被験者が少ないときはまだいいですが、忙しくなり出すと、転職活動どころではありません。
実際に私が転職活動を開始できたのは、担当施設の状況が落ち着いてからでした。
被験者が登録してから数ヵ月は、頻繁な出張、SAEへの対応で、残業時間は50時間超え。休日出勤もありました。過労で身体に発生するヘルペスで、休日に病院へ行くこともしばしばでした。
当然、こんな状況では転職活動をする余裕もなく、転職する気力さえ湧いてきませんでした。

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CRAをスムーズに辞めるためには事前の転職活動が不可欠
事前の転職活動なくして、CRAのスムーズな転職は難しいです。
繰り返しですが、理由は次のとおり。
●プロジェクト終了は突然やってくるから
●CRAはいつ忙しくなるかを予測できないから
この2つのタイミングを逃すと、一生辞められません。
タイミングを間違えると、周りに迷惑がかかります。タイミングを逃すと、下手したら一生そのまま。
おまけにCRAはいつ忙しくなるか読めません。事前に転職活動していないと、ベストタイミングがやってきたときにパッと動けません。
現状維持のままでは、10年後も年齢的にきついCRAの仕事をしているかもしれません。
わたしがまさに経験したように、絶好のタイミングはいつやってくるかわかりません。
事前の転職活動で気持ちよくCRAを辞めよう
転職は情報戦です。
良い求人案件をタイムリーにキャッチできるかどうか。
これがすべてです。
そのためには、日頃から情報収集しておくことが大切。

残業が続き、休日出勤も発生するほど忙しくなると、転職サイトに登録する気さえ起らなくなるからです。
異動やプロジェクト変更の指示が出てから動いたのでは、現状を維持するどころか、環境が悪化することだってありえます。

当時、思い切って転職したことで、CRA→別業界→在宅ワークへとキャリアチェンジでき、今があります。
あのとき思い切って動かなかったら、なかなかCRAを辞められなかったかもしれません。
私も経験者なので分かりますが、残業が続く状況で転職活動をするのは精神的・肉体的にきついですよね。
そんな時でも、転職サイトのエージェントが書類作成から面接日程の調整まで全てやってくれるので、実は転職活動もほとんど負担になりません。
しかも、新薬開発に携わったCRAという職歴は、転職でも大きなアドバンテージになります。
転職サイトによっては企業からのスカウトメールが来たり、非公開求人を確認できたりします。
登録後は希望の条件にあった求人情報がメールで届くので、それを時々チェックするだけでOK。
転職に絶好のタイミングがやってきても、準備をしていなかったらすぐに動けません。
その時になって「動いておけばよかった」と後悔するなんて嫌ですよね。

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この記事を読んだら今すぐ行動しましょう。行動しなければ、10年後も「今のまま」です。